大河ドラマが興味深い

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2025年のNHK大河ドラマは『べらぼう』だってね、べらぼうめ!

TSUTAYAの元祖となる蔦屋重三郎の活躍を描いた作品とのことですが、出版業界に関わる身としては実に興味深い作品です。

昔はテレビ番組はHDDレコーダー、その前はビデオ録画なんかしてたものですが、今ではNHKプラスでいつでも、いや、1週間以内という制約はあるか、とりあえず時間を問わず見られるので、リアルタイムでみることは無いのですが、ともかく、昔よりかはチェックしやすいですよね。なので、1話から律儀に観ております。

江戸時代は中期、吉原で働く蔦重こと蔦屋重三郎。折からの吉原の不況で苦境にあえぐ花魁、女郎達を救うべく、あの手この手で吉原を盛り上げようと奮闘。目をつけたのが、花魁達を紹介するガイドブック作り。一から作った初めての本は、通常の流通ではなく、吉原だけでしか手に入らないとしたこともあり、評判が評判を呼び、吉原にお客が戻ってきた、というのが第三話でしたね。これから、蔦重が当時の出版業界に波風を起こしつつ、様々なアイデアと行動力で江戸の文化に華をそえていく…、という展開でしょうか。

ストーリーは素直に楽しむこととして、当時の本作りの流れが第三話では描写されていました。元絵を描いてもらってからの、彫師、摺り師という工程を経て、予算がないから、製本は自分たちでやっていくというもの。完全に手作業ですから、印刷とはいえ、発行部数は数百からせいぜい数千というのが限界じゃないでしょうか。今よりも本というのが高価で貴重なものだったんでしょうね。

今後の展開としては、すでにある本の流通業者と蔦重との軋轢が予測されるわけですが、そこをどう乗り越えていくのか。あとは、田沼意次の後ろ盾というかイケイケ状態から、田沼失脚後の綱紀粛正の雰囲気の中で、どう抗っていくのか。蔦重が切り開いていく出版業界とは…、いろいろと興味は尽きませんね。

今年一年、実に楽しみでございます。

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